DeckLink IP HD
DeckLink IPは、単一のRJ45スタイルのイーサネット接続を介して、ST 2110ベースのIP放送システムで2チャンネルのキャプチャー・再生が可能。1080p60までのあらゆる720p、1080i、1080pビデオフォーマットに対応。
- DeckLink IP
- 4つのパワフルなDeckLink IPモデル
- 複数のSMPTE 2110 IPチャンネルに対応した10Gイーサネット
- IPネットワークの安全を保つファイアウォールを内蔵
- 高速PCIe接続
- 2160p60までのSD、HD、Ultra HDフォーマットに対応！
- 真の10-bit放送ビデオ品質
- IP10コーデックは10Gイーサネットで2160p59.94または2160p60に対応！
- 仮想ルーター構築用のNMOSプロトコルに対応
- 一般的なビデオソフトウェアと互換
- DaVinci Resolveと互換
- パワフルな放送グラフィックツール
- カスタム放送自動化サーバーの構築
- 配信サーバーを構築して世界中に放送
- Media Expressソフトウェアを同梱
- DeckLink SDKでカスタムソリューションを開発
- 自社製品にDeckLink IPを導入！
DeckLink IP
ST 2110を採用したIP放送システムでのキャプチャー・再生に最適！
DeckLink IPカードは、ST 2110ベースのIP放送システムで直接ビデオをキャプチャーし、再生する最も簡単なソリューション。他のDeckLinkと同じ機能に対応しているので、既存のソフトウェアで使用できます。DeckLink IPカードは複数のビデオチャンネルに対応していることに加え、各チャンネルで同時にキャプチャー・再生可能。つまり、放送グラフィックやバーチャルセットを生成したり、GPUベースのAIイメージ処理を行うサーバーラックを構築し、ST 2110ベースのIP放送インフラに直接統合できます。DaVinci ResolveをST 2110ベースのIP放送用の編集ワークステーションとして使用することも可能。DeckLink IPは高速PCIe接続に対応しているため、最新のMac Pro、Windows、Linuxコンピューターで使用できます。
取扱販社4つのパワフルなDeckLink IPモデル
DeckLink IP HD Optical
DeckLink IPは、単一のSFPベースの光ファイバーイーサネット接続を介して、ST 2110ベースのIP放送システムで2チャンネルのキャプチャー・再生が可能。1080p60までのあらゆる720p、1080i、1080pフォーマットに対応。
DeckLink IP/SDI HD
3G-SDIとST 2110ベースのIPシステムへの接続に対応。ST 2110ベースのIP放送システムで2チャンネルのキャプチャー・再生が可能なRJ45イーサネット、3G-SDI、リファレンス出力を搭載。1080p60までのあらゆる720p、1080i、1080pフォーマットに対応。
DeckLink IP 100G
8チャンネルのUltra HDビデオを搭載した高速モデル。100Gイーサネットを介した同時キャプチャーおよび再生に対応。100GイーサネットQSFPポートを2つ搭載しており、完全な冗長性を確保。
複数のSMPTE 2110 IPチャンネルに対応した10Gイーサネット
DeckLink IPカードは、IPビデオ規格であるSMPTE ST 2110に準拠しています。この規格は、IPネットワークを介して放送するビデオ、オーディオ、補助データの伝送、同期、定義を規定しています。また、ビデオソースの同期にはPTPクロックが使用されます。DeckLink IPは、SMPTE-2110-20の非圧縮ビデオ、SMPTE-2110-21のトラフィックシェーピング/タイミング、SMPTE-2110-30のオーディオ、SMPTE-2110-40の補助データに対応しています。SMPTE 2110の大きな利点は、すべてのビデオ、オーディオ、補助データがネットワーク上を個別に伝送されることです。また、DeckLink IPはマルチキャストにも対応。これは、ビデオ、オーディオ、補助データを単一のソースから複数の送信先に送信できる極めて効率的な方法です。
IPネットワークの安全を保つファイアウォールを内蔵
コンピューターとST 2110ベースのIPビデオネットワークの問題点は、悪意のあるソフトウェアやハッカーに対する脆弱性があることです。これは、コンピューターのイーサネット接続に誰もがデータを送信できるからです。しかし、DeckLink IPはすべてのビデオをフレームバッファーを用いて伝送するため、この問題が生じません。ビデオ用のファイアウォールが搭載されているように機能します！これは、DeckLink IPのイーサネットポートが、ビデオやオーディオ以外から隔離されていることを意味します。代わりに、他のDeckLinkカードの機種と同様に、ビデオとオーディオはDeckLinkのフレームバッファーに転送され、そこでビデオの再生が管理され、次にST 2110のIPビデオチャンネルに変換されます。これにより、悪意のあるソフトウェアやハッカーがST 2110ベースのIPネットワークに直接アクセスすることは不可能となります。
高速PCIe接続
DeckLink IPはホストコンピューターとの高速接続に対応しているため、モデルに応じて複数のHDおよびUltra HDビデオチャンネルを扱い、各チャンネルを同時にキャプチャー・再生できる速度が得られます。PCI Expressはレイテンシーが非常に低く、ビデオをキャプチャーまたは再生しているソフトウェアと極めて正確な時刻同期が可能。シンプルで低価格のPCIeカードベースの製品で、このような卓越した性能が得られるのはDeckLink IPだけです。HDモデルは極めてコンパクトで低価格なので、新世代のコンパクトなコンピューターに取り付けられます。また、DeckLink IP HDとDeckLink IP HD Opticalはロープロファイルであるため、ラックマウントサーバーにインストール可能。
2160p60までのSD、HD、Ultra HDフォーマットに対応！
DeckLink IPの接続はマルチレートなので、機種に応じて、あらゆるSD、HD、Ultra HDフォーマットに対応しています。DeckLink IP/SDI HDは、ST 2110ベースのIPシステムと3G-SDIへの接続をサポートしているため、SDI機器に接続でき、同時に新しいIPベースのインフラにも接続できます。DeckLink IPは、SDでは525i59.94および625i50の両方のフォーマットに対応。HDにおいては、DeckLink IPの全モデルは1080p60までの720p、1080i、1080pビデオフォーマットをサポートしています。Ultra HDは、2160p60までのすべてのフォーマットに対応。ビデオフォーマットは各チャンネルで個別に設定でき、Desktop Videoユーティリティのデフォルトビデオフォーマット設定を使用して瞬時に切り替えたり、あるいはDeckLink SDKで直接切り替えられます。
真の10-bit放送ビデオ品質
DeckLink IPカードは、最高品質のビデオに対応できるように設計されています。Apple ProResやDNxHDなどの広く使用されているビデオフォーマットに加え、10-bit非圧縮のキャプチャー・再生にも対応しているので、一つのファイルフォーマットに固定されることはありません。10-bitは、8-bitビデオの4倍の精度で色を表現できるため、テレビで最も広く使用されているフォーマットです。10-bit非圧縮ビデオでは、すべてのイメージはソースとピクセル単位で完全に一致するコピーであるため、常に最高品質で作業を行えます。つまり、極めてシャープなグリーンバックのキーイング、継ぎ目のないVFX合成、優れたカラーコレクションを実行できます！
IP10コーデックは10Gイーサネットで2160p59.94または2160p60に対応！
DeckLink IPシリーズの全機種は、チャンネルごとに10Gイーサネットに収まるSMPTE-2110 IPデータレートに対応しているため、小型で、消費電力が少なく、低価格の製品をダウンストリームで使用できます。しかし、2160p59.94または2160p60でUltra HDを扱っている場合、ビデオは非圧縮10-bitビデオの帯域幅の上限に収まりません。そこで開発されたのがBlackmagic IP10コーデックです。DeckLink IP 100Gでは、オープンスタンダードのコーデックであるIP10は、わずか8サンプルのレイテンシーで2160p59.94および2160p60テレビフォーマットのデータレートを下げます。極めて小さなコーデックであり、FPGAリソースをほとんど使用しないので、SMPTE-2110 IPビデオ製品のコストが抑えられます。
仮想ルーター構築用のNMOSプロトコルに対応
DeckLink IPはNMOSインターフェース仕様に対応しているので、ST 2110ベースのIPビデオ機器すべてが一体となり、大きな仮想ルーターとして動作できます。また、Videohub Smart ControlはNMOSコントローラーとして機能するため、ソースをST 2110ベースのIPネットワーク上の送信先にルーティング可能。NMOSインターフェース仕様は、IPネットワーク上でDeckLink IPなどのSMPTE 2110機器を見つけ、制御する方法を規定しています。DeckLink IPは、IPビデオ機器の発見と登録に関するIS-04、IPビデオ機器間の接続を制御するIS-05に対応。つまり、従来型のSDIルーターのように、ソースと送信先の間の接続をイーサネットネットワーク内で実行できます！
一般的なビデオソフトウェアと互換
DeckLink IPは広く使用されているビデオソフトウェアをサポートしているため、使い慣れたツールで作業を行えます！DeckLink IPは、DaVinci ResolveをST 2110ベースのIP放送用の編集・カラーコレクション・ソリューションとして使用するのに最適。DeckLink IPはキャプチャー・再生を同時に実行できるので、DaVinci Resolveのライブグレーディング機能を使用して、ビデオのキャプチャー、カラーコレクションの適用、そして出力を同時に行うことも可能です！また、Final Cut Pro、Media Composer、Premiere Proなどの編集ソフトウェアなどとも機能します。FusionやAfter Effects、Photoshopで美しいVFXを作成することも可能です。また、WindowsのWDMドライバーも同梱しています！
DaVinci Resolveと互換
DeckLink IPは、DaVinci Resolveに最適なソリューションです！ハリウッドクラスの編集、カラーコレクション、VFX、オーディオポストプロダクション機能が一つのソフトウェアに搭載されているのはDaVinci Resolveだけです！また、DaVinci ResolveはMac、Windows、Linuxに対応しており、無償でダウンロードできるので月額のライセンス費用はかかりません。編集は、トラックを使用したレイアウトで、豊富に搭載されたトリムや編集ツール、高品質のトランジション、エフェクト、タイトルテンプレートを使用して行います。その後、DaVinciでプロフェッショナルなカラーコレクションを適用できます。DaVinciはフル32-bit浮動小数点のYRGB処理に対応しており、プライマリー、セカンダリー、Power Window、3Dオブジェクト・トラッキング、高度なAIツールなどのツールを用いたカラーコレクションが可能。
パワフルな放送グラフィックツール
放送グラフィックやタイトルの作成には、グラフィックデザイナーが使い慣れた同じツールを使用したいはずです。これにより、創造性を最大限に発揮でき、新しいツールを習得する必要がなくなるからです。すべてのDeckLinkカードは、DaVinci Resolveに統合されているVFXソフトウェアであるFusionの他、Adobe After EffectsやPhotoshopとも互換性があります。Fusion StudioはパワフルなノードベースのVFX合成ツールで、2Dおよび3D環境、数百種類のエフェクトなどに対応しています。また、Fusionは無償でダウンロードでき、DaVinci Resolveで使用できます！同梱のBlackmagic Media Expressソフトウェアを使用して、ビデオをファイルにキャプチャー・再生し、Fusion、After Effects、Photoshopにロードすることも可能。
カスタム放送自動化サーバーの構築
大規模な放送ネットワークであっても、ローカルテレビ局であっても、放送プログラムを遠隔操作する必要がある場合、放送自動化システムへのDeckLink IPの組み込みは簡単に実行できます。優れた自動化ツールは多数あり、MacプラットフォームではTools On Air just: Broadcast Suite、Softron OnTheAir、MovieRecorder、OnTheAir CGを使用可能。Windowsプラットフォームでは、Vidblaster X（Studio/Broadcast）、Uniplay、Playbox AirBoxと互換性があります。これらのパワフルなツールは、あらゆるタイプの放送自動化タスクを管理するためにDeckLink IPと使用でき、現在、世界各地にある数千のテレビ局で使用されている実証済みのソリューションです。
配信サーバーを構築して世界中に放送
DeckLink IPは他のDeckLinkカードと同様に機能するので、人気のビデオやオーディオ配信ソフトウェアと完全な互換性があります。つまり、配信ワークステーションを構築できるため、世界中の何百万人ものオンライン視聴者に対してライブ配信を行えます！Macでは、Open BroadcasterやWirecastなどの優れた配信ソリューションを使用可能。Windowsでの配信においては、Open Broadcaster、Xsplit Broadcaster、Wirecastと互換性があります。DeckLink IPでは、ST 2110に準拠したあらゆるIPフィードをライブストリームに変換し、必要な数だけのオンラインプラットフォームに送信できます。あるいは、ATEM Streaming Bridgeと併用すると、遠隔の放送ネットワークとリンクさせることも可能。
Media Expressソフトウェアを同梱
キャプチャー・再生を行うためのハードウェアをサポートしていないビデオソフトウェアを使用している場合、Blackmagic Media Expressは最適なソリューションです！このソフトウェアは、すべてのDeckLinkに同梱されています。Media Expressでは、非圧縮YUV 4:2:2 QuickTime、AVI、DPX、ProRes、DVCPRO、MJPEGファイルフォーマットでキャプチャー・再生が可能。アーカイブ用に古い放送デッキからキャプチャーを行うのに優れたソリューションです。フラッシュベースのストレージメディアの速度はメーカーによって大きく異なるので、DeckLink IPはBlackmagic Disk Speed Testも同梱しています。このアプリケーションでは、メディアディスクの速度をチェックでき、様々なテレビフォーマットのフレーム/秒で結果を確認できます。
DeckLink SDKでカスタムソリューションを開発
DeckLinkカード用の高度なデベロッパーSDKは、Mac、Windows、Linuxに対応しており、無償でダウンロードできます。デベロッパーSDKを使用すると、社内用、あるいは他の放送局に販売するための独自のソリューションを簡単に開発できます。DeckLink SDKは、柔軟性が必要な場合には、ハードウェアのコントロールが低水準で実行でき、一般的なタスクには、使いやすい高水準のインターフェースで作業できます。何千ものメーカーやデベロッパーがBlackmagic DeckLinkカードを製品に使用しているので、DeckLink SDKは強固な基盤を提供するため、安心して商業品質の放送ソリューションの開発を行えます。
自社製品にDeckLink IPを導入！
自社の製品にDeckLink IPを使用したい場合、Blackmagic DesignのOEM部門にご連絡ください。導入にあたっての最初のステップは、DeckLink APIドキュメントとコード例を含むDesktop Video SDKのダウンロードです。これにより、作業を円滑に開始できるはずです。コードがうまく機能しない場合は、弊社にご連絡いただくか、NABやIBCなどの展示会で直接お問い合わせください。デベロッパーサポートのエンジニアがコードに関する提案などを行い、開発のお手伝いをいたします。ソリューションが上手く機能するようになったら、DeckLinkのロット注文をご相談ください。ロット数が少ない場合は、世界各地の販売店から購入いただけます！
